当院で接種可能なワクチンをご紹介します。
妊娠中(母子免疫ワクチン)
産前・産後のワクチン
子宮頚がんワクチンについてはこちらをご覧ください。
乳幼児の予防接種についてはこちらをご覧ください。
マクロライドという抗生剤に耐性のある百日咳菌が諸外国で拡大し、国内でも増加していることが報告されています。母体からの免疫(経胎盤移行抗体)が十分でない場合、生後6カ月以下では百日咳に感染すると、命にかかわるリスクが非常に高くなります。特に1~2カ月の赤ちゃんは、重症化しやすく、注意が必要です。
マクロライド耐性菌に対する治療薬は妊婦では使用できないものが多く、ワクチンによる予防の重要性が増しています。妊娠27週から36週で接種することで母体に抗体ができ、胎盤を通じて胎児にも抗体が移行することが分かっています。
5種混合ワクチンは乳児に生後2ヶ月以降から接種できますが、その間の母体や生後早期の新生児を百日咳感染症から守る、母子免疫ワクチンが期待されています。
インフルエンザワクチン、RSワクチン(アブリスボ®︎)との同時接種も可能ですがRSワクチンとの接種間隔は1週間以上空けることが推奨されています。
| 接種期間 |
妊娠27週から36週 妊婦健診時に接種します。 |
|---|---|
| 費用 | 5,500円(税込) |
| 予約方法 | 予約制です。お電話でご予約下さい。 |
RSウイルスも百日咳同様、生後6カ月以下で感染すると、命にかかわるリスクが非常に高くなります。特に1~2カ月の赤ちゃんは、重症化しやすく、注意が必要です。また、将来喘息発症のリスク因子になります。母体からの免疫(経胎盤移行抗体)で、生後早期の感染による児の重症化を防ぎます。
| 接種期間 |
妊娠32週から36週 妊婦健診時に接種します。 |
|---|---|
| 費用 | 33,000円(税込) |
| 予約方法 |
通院中の方:予約は不要です。希望される場合は妊婦健診当日に受付でお申し出ください。 それ以外の方:お電話でお問い合わせください。 |
妊娠中にインフルエンザにかかると重症化しやすく、肺炎など合併症のリスクが高まります。母体が重症化することで胎児・新生児にも影響があるため、妊娠中の接種が強く推奨されています。
| 接種期間 | 妊娠期間中いつでも接種できます。妊婦健診時に接種します。 |
|---|---|
| 費用 | 3,500円(税込) |
| 予約方法 |
通院中の方:予約は不要です。希望される場合は、受診当日に受付でお申し出ください。 インフルエンザワクチン接種の受付は、産科・婦人科にかかわらず、当院に通院中の方に限定しておりますので、ご了承ください。 |
風しんとは風しんウイルスによっておこる「発熱、発疹、リンパ節腫脹」を特徴とする感染症です。
感染力が強く、風しんウイルスを含んだ飛まつ(咳やくしゃみ、会話、発語などで飛び散るしぶき)を吸い込んで感染します。
妊婦、とくに妊娠初期の女性が風しんにかかると赤ちゃんにも感染し、耳が聞こえにくい、目が見えにくい、生まれつき心臓に病気がある、発達がゆっくりしているなど「先天性風しん症候群」という病気にかかってしまうことがあります。
麻しんウイルスによって引き起こされる感染症です。感染すると約10日後に発熱や咳、鼻水、目の充血といった風邪のような症状が現れ、2~3日熱が続いた後、発しんが出現します。
麻しんウイルスの感染経路は、空気感染(空気中に漂う病原体を吸い込んで感染。飛まつ感染より感染範囲が広い。)、飛まつ感染、接触感染です。ヒトからヒトへ感染し、その感染力は非常に強いと言われています。免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100%発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われています。
2015年に日本国内は麻しん排除状態となりましたが、2018年から国外より持ち込まれた麻しんウイルスの発生が認められ、再度流行しました。
その後コロナ禍の影響で流行がおちつきましたが、2025年は再流行した2018年と同様のペースで麻しんウイルス感染が確認されています。(2025/5時点で106症例、国立感染症研究所HPより)
産後のお母さんにMRワクチンを打つことで、風疹だけではなく麻しんウイルスへの免疫を獲得することができます。家族間の感染を予防し、赤ちゃんがMRワクチンを打つまでの間の赤ちゃんへの感染を予防することにつながります。そのため、0歳児の家族はMRワクチン接種を推奨されています。(国立感染症研究所HPより)
1回の接種で95%程度の方が麻しんウイルス、風疹ウイルスに対する免疫を獲得できると言われています。
(厚生労働省HPより)
起こりやすい主な副反応として発熱、発疹、発赤、腫脹、疼痛、咳嗽等があり、ごく稀に(0.1%未満)アナフィラキシーショック、急性散在性脳脊髄炎、血小板減少性紫斑病等が起こりうると言われていますが、ワクチン接種との関係性は不明です。
11,000円
Q:風しん抗体はあるから麻しんだけワクチンを打ちたいのですが…?
A:麻しん単独ワクチンは2024年11月に出荷停止となっており、再開の目途は立っていないため、麻しん抗体をつけるためにはMRワクチン接種が必要となります。
Q:風しんの抗体は高いのですが、追加で風しんワクチンを接種しても大丈夫?
A:はい、風しんの抗体を持っている方が風しんワクチンを接種しても問題ありません。
Q:小さいころにMRワクチンを打っていると思うのですが…?
A:麻しん抗体価を調べていなければ抗体価が低下している(麻しんへの防御力が弱くなっている)可能性があるためMRワクチン接種をおすすめします。
風しんの免疫が十分でない妊婦の方は、産後の予防接種をおすすめしております。授乳中の方でも接種可能です。予防接種後は2か月の避妊が必要です。
自治体や保険組合などで助成を受けることができます。
| 対象となる方 |
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|---|---|
| 予約方法 |
接種ご希望の方は受付までお申し出ください。 診察をお待ちいただく間に、予診票と予防接種についての注意事項をお読みいただき、必要事項をご記入の上、受付にお渡しください。 |
| 費用 |
6,600円 ※接種回数は1回です |